こんにちは。子どもの健康は姿勢から守る”ええ加減”育児の安村政子です。
赤ちゃんの身体がグラグラだったり、逆に反り過ぎた姿勢や、子どもの猫背、子どもの座り姿勢を見て、一度は「体幹が弱い、体幹を鍛えよう」などと思われたことがあるママは多いのではないでしょか?
本日は、赤ちゃんの姿勢、子どもの姿勢の悪さを”体幹が弱いから”ととらえずに、「舌を知ると体が変わる」というお話をお伝えしたいと思います。
目次
子どもの姿勢が悪かったら舌はがし
先日、「舌を知ると体が変わる~舌はがしⓇから知る体とのつながり~」セミナーを受講してきました。
『顎引いて、背筋ピン!』
『お尻の穴閉めて!』
『足指で大地を掴んで!』
『丹田に力入れて!』
はい、これが良い姿勢です!なんて、言われたことは、ありませんか?でも、これって、かなり辛くないですか?と言ったのは、講師の神戸りりあ堂院長山下先生。
やってみると確かに辛い姿勢でした。この体勢を維持するには、体中に力を入れないとできないなぁ。
でしょう。でもね、そんな体中に、力を入れなくても、舌を上あごに付ければ姿勢は良くなるんですよ!
「はぁ?舌を上げる?」
でも、舌がゴリゴリ、カチカチに硬い状態では、舌は上あごにつきません。ほとんどの方が、カチカチなんだそうですね。
また、現代では、舌を使わないまま大きくなっている子どもも多いそうです。
子供の舌の働きは悪くなっている
では、どうして舌を使わなかったのか、舌を使わないとどうなるのか、わかりますか?
でも、まずは、舌の機能についてお話しますね。みなさんも、ご存じの ①食べる これはポピュラーですね。次に②話すがありますね。この2つに関しては、想像がつくのではないかと思います。ですが、舌の働きはそれ以外にも重要な役割があるんですよ。
それは、③姿勢に関与している④内臓との連携⑤成長⑥気との関係です。では、1つずつお伝えします。
食べる(咀嚼)
日本で、食べる(咀嚼)を調べてみると、歯で食べものを細かく噛み砕くこととあります。
ですが、他の言葉で調べてみると、口腔の機能を使って、食塊を作ることとありました。(食塊とは、飲み込みやすい塊ということ)
みなさんは、ご存知でしたか?
後者は、日本ではあまり知られていないように思いませんか?(わたしは、初めて知りました。)
何が言いたいかと言うと、多くの日本人は「食べることは噛み砕くこと」と理解していますが、実は、食べる事とは食べものを飲みやすい状態にして飲み込むことであるということです。
本当の食べ方と言うのは、臼と杵で餅をつくようなことだというのです。しかも、上の歯が臼で、下の歯が杵です。食べもの(餅)を唾液(水)で混ぜて、飲み込みやすい塊にして食べるのが正しい食べ方です。
ここで、もっとも理解して頂きたいことは、臼と杵はぶつからない!ということです!
この「食べる」を、親が理解していないと、常に、しっかり噛みなさい!と言ってしまう。
子供は正直に、カミカミと歯と歯をぶつけて食べる。この習慣はでは……子供の歯を守れません。
お子様の食べ方を見てみてください!”カミカミカミ”と、歯と歯を合わせて噛んではいませんか?日本には、『一口、30回噛みましょう』という言葉がありますが、その言葉通りに、子どもに「しっかり噛みなさい!」と言っていませんか?
親が、「噛んで食べて!」と言うに意味の中に、「細く噛み砕きなさい!」と言う思いがあってはいけないのですよ!
細かくかみ砕いて食事するのではなく、食べものを飲み込みやすい食塊にして食事することを、子ども達に教えていただきたいですね。
なぜ、こういったことをお伝えしないといけないかと言うと、近年子どもの食いしばり(歯と歯がぶつかっている)が非常に増えているからです。
正しい食べ方ができていません。
上手く話すことができない子ども
では、みなさん、発声してみてください!
『い』と『え』舌が、前に出るのはどちらですか?『あ』と『お』舌が、上がるのはどちらですか?正しい発声とは、『い』が前で『え』が後ろ、『あ』が下で『お』が上だそうです。
みなさんは、いかがでしたでしょうか?
実は、現代の子供たちは『い』と『え』の舌の位置がほとんど同じで、口を動かして話すことができなくなっているそうです!
原因は、舌の動きがないことです!現代の子供たちは、母音の発音ができなくなっているのです!
赤ちゃんの食いしばり子どもの食いしばりの原因
子どもたちは、1日600回以上、唾液きを飲み込みます。その唾液を飲むには、舌の動きが欠かせません。それなのに、舌の動きが悪いとどうなるでしょうか?まさか、子どもの口から、唾液が溢れ出ていますか?出ていませんよね?大丈夫です。飲み込んでいます。どうやって?他の筋肉を使って飲んでいるのです。
そして、脳は支えているのも舌の筋肉のおかげです。舌が口蓋を押すことで、脳を支えています。
ですが、舌の筋肉が硬まっていて、頭を支えてくれない。奥歯の上と下を合わせて、頭を支えているのです。これが『くいしばり』という代償行為です。だから、喉ができないなんだ!だから、赤ちゃんなのに歯ぎしりするんだ!だから、歯が生えないんだ!と感じるママも多いのではないでしょうか?
そうなんです!食いしばって頭を支えているのです!
舌の筋肉が硬くなって、動きが悪くなるだけで、ストレートネック、副鼻腔炎、高口蓋、脳のオーバーヒート、上顎劣成長、唾液減少、嚥下障害、くいしばりなどの症状が起きる可能性があがってきます。
代償運動で姿勢が悪くなる
少し筋肉のお話をしますね。筋肉の構造は、クリス・クロスとテンセグリティの構造になっています。(よくわからん (笑))家を建てる時に、壁の軸をクロスにすると、地震が起きても同じように揺れて、倒れにくくなる構造のようなものです。クリス・クロスがクロスの構造、構造上クロスの方が安定するからで、テンセグリティとは、クロスのまわりの糸のことです。
クリス・クロス
テンセグリティ(クロスのまわりの糸のこと)
簡単に言うと、筋肉は全部つながっていて、皮膚は全身1枚の皮であるということです。
では、筋肉に例えるなら、例えば、胸鎖乳突筋は、頭板状筋と頸板状筋がクロスして支えていて、テンセグリティの役目は皮膚となります。
食べものを飲み込むとき、舌の動きが悪くなっていて使えない場合、子どもは、首や肩、唇の筋肉(代償運動)を使って飲み込んでいるのです。
食事の時、お子様はが肩を動かしたり、首を前にしたりして食べていたら、舌が硬くなっているかもしれません。
舌の筋肉は脳と身体を支えている
内臓との連携
そもそも、舌は筋肉で内蔵です。そして、舌は臓器と肛門まで1つでつながっています。ですから、舌が上がれば、内臓はあがり、舌が下がれば、内臓は下がります。
成長との関係
ある一定の部位に力を入れると、その力はある一定の方向に成長をとげるという、バットレスシステムと言うものがあります。
例えば、前歯を使うと、鼻筋の方向に成長します。前歯の横の部分を使うと下あごの方向が成長する。というようなことです。
使わないところがあれば、非常に使うところが出てきます。そうなって、前歯がでたり、顎がでたりというようなバランスになるのです。
気との関係
経絡には、督脈と任脈、12経脈があります。督脈と任脈は、下腹部から体表面に現れて、背中心と前中心を通り、一本ずつです。12経脈は、どれも身体内部で各臓腑につながっており、その臓腑から体表面に現れています。そして常に左右対象に、存在しています。
背中心を通る督脈は、肛門を起点とし、お尻から背、首、頭部、額と中心を通り、鼻の下が終点です。身体の陽の気(エナジー)を調整しています。
一方、任脈は会陰から出発し、下腹部、胸を通り、下唇の下につながっていて、陰の気(エナジー)を司っています。
舌を上顎に付けることによって、身体の陰陽がつながるわけです。
これは、気功の呼吸法をする時に重要な役割をはたし、呼吸に依って陰陽を身体に巡らせる基本となります。
しかし、督脈の流れに異常が出ると、背中の強張、痛み、頭痛、腰痛内臓疾患、精神不安定などが現れます。
任脈に異常が起こると、泌尿生殖器系の疾患、腹部のこり、内臓疾患、精神不安、虚弱、精力減退等の症状が現れてきます。
舌はがしで表情筋を緩めましょう
ここまでのお伝えしてきた、舌が筋肉であるとか、臓器であるとか、脳を支えているなんてことは、ほとんどの方が知らないでしょう。しかし、すべて事実です!
咀嚼、嚥下、発声、内臓を持ち上げて、脳を支え姿勢を維持している、と言った機能が舌にはあります。舌の動きが悪くなると、全身の筋肉をバランスが崩れる。と言ったことになるのです。
子供の姿勢の悪さが、舌の動きに関係しているとわかると、赤ちゃんの授乳姿勢、寝る姿勢、抱っこの姿勢から関係してきますね。
授乳終わってしまった~、と頭を抱えてしまったママには、毎日の生活の注意点として、表情筋を柔らかくしておくことをオススメします。
風船ふくらませる
あっぷぷ
ストローぶくぶく
ろうそくの火を吹き消す
吹き戻し
などの、遊びをたくさん、取り入れてて、表情筋を緩めましょう。舌の筋肉も緩んできますよ。肝心の『舌はがし』については、サロンのメニューになりましたので、是非、お越しください!もちろん、自宅ケアもお伝えいたします。
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