食べられないのではなく、食べる筋肉ができていない

 

人間の歯は、上下の歯が離れている状態が正常です!ちなみに歯と歯は正常な方で、一日20分触れる程度です!

えっ、ちょっと待って!
今、普通に歯と歯が接触しいるんですけど…と、なっているあなたへ、これから接触癖をとる方法をお伝えしていきたいと思います。

こんなことは、ありませんか?

TCH(上下歯列接触癖)

  1. テレビを見ている時、歯があたっている。
  2. 頬の内側を舌で触ると、筋がある。
  3. いつの間にか下唇を咬んでいる。
  4. 舌の縁がギザギザになっている。

これらに心当たりがある場合、TCH(上下歯列接触癖)の疑いがあります。TCHとは、とくに何もしていない時、無意識に歯をカチカチと咬み合わせたり、食いしばったり、歯ぎしりしたりしてしまうことです。

 

なぜ「歯が触れるだけ」の状態に専門用語がついているのかというと、人間の体は、上の歯と下の歯の間には安静空隙という2mmの隙間が存在するのです。
最近、特に多いのがPC(パソコン)作業を日常的にやる方に噛みしめ癖が非常に多いです。基本的に、上下の歯を接触させるのは、重たいものを運んだり食事をしたりする時のみ。トータルで見ると、1日平均20分ほどしか上下の歯がくっつくことはありません。

 

歯と歯をくっつけるためには、顎の筋肉を緊張させる必要があります。本来、必要でない筋肉の緊張を過度にさせると必然的に、リスクやデメリットが生じてしまいます。ですから、上下の歯をくっつけるTCHは避けるべきだとされています。

 

リスクとデメリット

  1. 歯が必要以上に減ってしまう
  2. 頭痛・肩こりを引き起こす
  3. 顎関節症、肩こり、頭痛などの原因
  4. 知覚過敏症の原因

 

なぜ、顎の筋肉を緊張させなければならないのでしょうか?TCH(上下歯列接触癖)の原因は、頭を支える役割を持つ、下顎の筋肉や舌の筋肉、全身の筋肉の筋力低下によるものである可能性が高いです。食いしばることで、筋肉を緊張させて頭(脳)を支えているということです。

接触癖を治す方法

大人のはズバリ、テレビやトイレ、PCやデスクといった所に、付箋で「歯と歯は合わせない」と書いて貼る!です。これが、1番効果的です!

 

顎関節症で、常に顎が痛かった方、肩こりが酷くて悩んでいた方、長年、頭痛に悩まされていた方も、みなさんこれで改善されています。

 

子どもの食いしばり、どうすればいい?

意思疎通のできるお子様の食いしばりには、大人と同じように、自分で付箋に書かせて意識させる対処療法も効果があります。ですが、根本治療となると、運動で筋肉をつけることです。

 

意思疎通がまだできない年齢のお子様の場合は、対処療法として、チューイングブラシが効果があります。ですが、根本治療問題は筋力の強化ですので姿勢の問題です。姿勢の問題は、ご相談ください。

 

 

噛まないのではなく、噛む筋肉が不足している

人間の歯は、上下の歯が離れている状態が正常で、歯と歯の接触は、重たいものを運んだり食事をしたりする時のみで、1日平均20分ほどしか上下の歯がくっつくことはありません!と言いましたね。

 

1日で20分ということは、1日3回の食事の際、接触時間は数分になります。ですから、歯がない赤ちゃんでも、咀嚼はできるのです。全然、噛んでくれない!丸のみ癖のお子様の問題を、「カミカミしなさい!」「モグモグしなさい!」と言うだけではなく、いちど、舌の筋肉、顎の筋肉、表情筋、または、四肢の筋肉の不足によるものと考えてみてください。

舌の筋肉はこうして動き、食物を食道まで運んでいます。

食べるには、食物の大きさや味付けも大事ですが、最も大切なのは、食べるだけの筋力ではないでしょうか?食べるには、舌の筋肉がないと蒸せかえったり、吐き出したりします。ここで、舌の筋肉の動きについて見ていきましょう。

 

  1. 先行期
    食べものを目で認識し、何をどのように食べるかを判断、実行する時期です。食物を見て、見る、嗅ぐなど五感によって食べられるものであるかどうかを判断し、口に運んで口唇で取り込むまでの一連の動作です。
  2. 準備期
    口のは込んだものを、食塊(かたまり)にするため、口腔に取り込んだ食物を唾液と混ぜ合わせます。舌の上に乗った食べものは、口蓋に押し付けられて、素早くかたさや温度など、その食品の性状を調べ、やわらかい食品であればそのまま舌と口蓋で押しつぶすし、少しでも固ければ臼歯部に送って、上の臼歯と下の臼歯で餅つきのように、固まりにしていきます。

    大きな食物は、まず前歯で切る、舌に乗せ、臼歯部に移す。ここで食物は、舌の筋肉と頬の内側の筋肉によって上下の歯の間に保持され、粉砕されます。
    食物を噛み砕くとき、舌の筋肉と頬の内側の筋肉は協調して食物を臼歯の上にのせ、そこに保持しようとします。舌の筋肉は咀嚼時には、食べ物を左右の臼歯に移す働きをしてくれます。

  3. 口腔期
    舌運動により、食塊を口腔から咽頭に送り込む時期。口腔期以後は、すべて反射的に行われます。このとき、口唇は閉鎖しています。
  4. 咽頭期
    嚥下反射による動きで通常0.5 秒以内で起きるごく素早い動作により、食塊を咽頭を通過させる時期を指す。
  5. 食道期
    食塊を食道の蠕動運動により胃へ送り込む時期です。食塊が上食道括約筋を通過すると、筋が反射的に弛緩、食塊は毎秒4センチの速度で胃に運ばれます。

要するに、正常であれば、歯と歯は合わせて食べているのではないということ。大きな食物は、子どもが目で見て認識し、前歯で噛むということ。舌の上に乗った食べものは、口蓋に押し付けられて、素早くかたさや温度など、その食品の性状を調べ、やわらかい食品であればそのまま舌と口蓋で押しつぶすということ。少しでも固ければ臼歯部に送るということです。

 

まとめ

歯がくっつきっぱなしの状態は、頭痛や肩こりといったその他のトラブルを招きます。上下の歯と歯をくっつけるために、使われる筋肉は顎の筋肉です。試しに腕を曲げて力こぶを作ってみください。筋肉は、力を入れると収縮し硬くなります。

 

硬い筋肉と柔らかい筋肉、どちらの方がより血液が良いかと言うと、それは、柔らかな筋肉ですね。常に歯をくっつけて、顎の筋肉を酷使すると、顎関節が圧迫されて血流は悪くなります。

 

身体の筋肉は、すべてつながっています。顎の筋肉に力が入ると、近くにある肩や首の筋肉にも、無意識のうちに緊張します。緊張による首の凝りは頭痛につながり、肩周りの筋肉の緊張が肩こりを引き起こす原因となるのです。

 

多くの場合、上下の歯をくっつける動作は無意識に行っています。いつまでも健康な歯を維持するために、意識して歯と歯は合わせない!歯を咬み合わせたり、食いしばったり、歯ぎしりしたりすることを、ただの癖だと考えるないで頂きたいですね。

 

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